京都・大阪・神戸|業務用システム開発のエンター
ITニュース 2026.07.24

グーグルの制裁金は1660億円、理由は検索とアプリの自社優遇

欧州委員会は2026年7月23日、グーグルに対してデジタル市場法(DMA)違反を理由に、総額8億9千万ユーロ、日本円でおよそ1660億円の制裁金を科すと発表しました。理由は大きく分けて2つあります。ひとつはグーグル検索での自社サービスの優遇表示、もうひとつはアプリストアでの代替決済案内の制限です。DMAが2023年に施行されてから、グーグルが同法違反で処分を受けたのは今回が初めてで、1社に科された制裁金としても過去最高額を記録しました。制裁の中身は、検索結果の表示ロジックとアプリストアの手数料設計という、グーグルの事業の根幹に関わる部分に踏み込んでいます。是正期限やグーグル側の反論、日本への波及まで、公表された内容を整理します。

グーグルへのEU制裁金のイメージ

グーグルへの制裁金1660億円は検索とアプリストアの2件が理由

欧州委員会が発表した8億9千万ユーロの制裁金は、性質の異なる2つの違反行為への処分を合算した金額です。ひとつは検索結果で自社の関連サービスを優遇して表示していたことに対するもので、制裁額は4億6千万ユーロ、日本円で800億円強にあたります。もうひとつは、公式アプリストア「グーグルプレイ」以外でより安く購入できる方法の案内を制限していたことに対するもので、こちらは4億3千万ユーロ、日本円で750億円台です。

8億9千万ユーロという金額は、グーグルの世界売上高のおよそ0.22パーセントにあたります。数字だけを見れば巨額ですが、親会社アルファベットの1日あたりの収益にも満たないという指摘もあり、企業規模に対する制裁金の実効性については見方が分かれています。

検索結果での自社優遇は800億円超の制裁対象に

欧州委員会が問題視した1つ目の行為は、グーグル検索における自社サービスの優遇表示です。ショッピングやホテル予約、交通機関の検索、スポーツの試合結果といった分野で、グーグル自身のサービスの情報を他社の同種サービスより有利に扱っていたと認定されました。

欧州委員会によると、グーグルはこうした自社サービスを検索結果ページの最上部に表示したり、視覚効果で目立たせたりしていました。利用者が検索したとき、本来は複数の競合サービスが公平に比較検討されるべきところ、グーグル自身のサービスだけが優先的かつ視覚的に強調される設計になっていたわけです。検索エンジンというゲートウェイの立場を利用して、比較サイトや予約サービスなど他社の事業機会を奪う行為にあたると欧州委員会は判断しました。

DMAは、ゲートキーパーに指定された巨大プラットフォーム事業者が自社サービスを他社より優遇する「セルフプリファレンシング」を禁止しています。グーグル検索はEUの基準で「コア・プラットフォーム・サービス」としてゲートキーパー指定を受けており、今回の制裁はこの禁止規定への違反と認定された結果です。

アプリストアでの決済案内制限に750億円台の制裁

2つ目の違反行為は、スマートフォン向けアプリの配信と課金の仕組みに関するものです。欧州委員会は、グーグルがアプリ開発者に対し、グーグルプレイ以外のより安価な購入方法を利用者に案内することを制限していたと指摘しました。

欧州委員会の説明によれば、グーグルはアプリ開発者が好きな配信経路で利用者と契約を結ぶことを妨げていた状態にありました。アプリ開発者が自社サイトや別の決済手段を使えば手数料を抑えられるにもかかわらず、グーグルプレイのアプリ内ではその選択肢を利用者に十分知らせられない、あるいは著しく制約された形でしか知らせられない状況だったということです。

DMAは、ゲートキーパー指定を受けたアプリストア運営事業者に対し、アプリ開発者が自社ストア以外の決済・配信手段について利用者に自由に案内できるようにすることを義務付けています。グーグルの運用がこの義務に反すると判断されたことが、4億3千万ユーロの制裁につながりました。

是正命令の期限は60日、控訴しても履行は止まらない

欧州委員会は、検索での自社優遇とアプリ配信での案内制限の両方について、違反状態を是正するようグーグルに命じました。グーグルには60日以内の対応が求められており、期限内に是正が行われなければ追加の制裁金が科される可能性があります。

DMAの執行の仕組み上、企業が制裁決定を不服として控訴しても、その控訴が自動的に制裁金の支払いや是正命令の履行を止めるわけではありません。2026年7月8日のEU一般裁判所の判断でもこの点が確認されており、グーグルは異議を申し立てながら、まずは是正措置を履行し、法廷での争いはその後も並行して続ける必要があります。一般裁判所への控訴に進んだ場合、決着までには2〜3年程度かかる見通しも示されています。

グーグルが是正命令に従わない場合、アルファベットの世界全体における1日あたりの平均売上高の最大5パーセントにあたる制裁金が、違反が続く日数分だけ科される可能性があります。一度限りの制裁金とは比較にならない規模の継続的な圧力で、グーグルにとって実質的な行動変更を迫る材料になります。

グーグルは決定に異議、ケント・ウォーカー氏が反論

グーグルはこの決定に同意しておらず、異議を申し立てる方針を明らかにしています。グーグル・アルファベットのグローバル渉外担当社長であるケント・ウォーカー氏は、DMAのこうした運用のされ方は日常的に使われている製品に害を与え続けていると述べ、今回の制裁が利用者にとってのサービス品質や利便性を損なうものだという立場を強調しました。

グーグルはこれまでも、EUの規制当局との間で検索結果の表示方法やアプリストアのルールをめぐって複数回にわたり見解の相違を示してきました。今回も欧州委員会の認定に対して控訴する構えを見せており、法廷闘争が長期化する可能性があります。

AIオーバービューは今回の違反認定から除外

今回の決定でとりわけ注目されるのが、グーグル検索の画面上部に表示される「AIによる概要表示」ことAIオーバービューや、対話形式で検索できるAIモードでの検索の扱いです。

欧州委員会は、これらのAI機能について今回は違反と認定しませんでした。ただし、自社サービスの優遇を禁止する本決定の原則をどう適用するかに注目しているとの考えを示し、今後グーグルと協議していく姿勢を明らかにしています。

生成AIを活用した検索結果の表示は、今後の規制当局にとって新たな論点になりそうです。AIによる要約や対話型検索は従来型の「リンクを並べる」検索結果とは表示形式が大きく異なり、自社サービスや自社コンテンツがどう優遇されるかによっては、将来的に同様の自社優遇規制の対象となる可能性が残っています。生成AI検索の普及が進むなか、この分野の規制がどう整備されていくかは、グーグルに限らず検索やAI関連事業者全体にとって注視すべき点です。

デジタル市場法(DMA)の制裁上限は世界売上高の10%

今回の制裁の根拠となったDMAは、欧州連合が2022年に制定し、2023年から適用が始まった規則です。巨大IT企業による市場支配力の乱用を防ぎ、新規事業者の参入を促すことで、デジタル市場における競争を活性化させる目的で作られました。

DMAの特徴は、一定の規模基準を満たしデジタル市場でゲートウェイ的な立場を持つと認定された事業者を「ゲートキーパー」に指定し、具体的な行為義務や禁止事項を課す点にあります。禁止行為の代表例が、今回グーグルに適用された自社優遇の禁止で、そのほかにも利用者データの目的外利用の制限や、他社アプリストア・決済手段の排除の禁止などが定められています。

違反した場合の制裁金の上限は対象企業の全世界売上高の10パーセントで、繰り返し違反した場合はさらに厳しい20パーセントの上限も設定されています。今回グーグルに科された8億9千万ユーロは、この上限に照らせばまだ抑制的な水準にとどまっているとも言えます。

DMAは、従来のEU競争法に比べて違反の認定から制裁の実行までのスピードが速い執行の仕組みを持ちます。これまでのEU競争法に基づく審査は、立件から制裁決定まで数年単位の時間を要することが珍しくありませんでしたが、DMAはゲートキーパーに指定された事業者の義務内容をあらかじめ明確化しておくことで、違反の認定と是正命令をより迅速に行えるよう設計されています。

グーグルは2017年から3件で1兆円規模の制裁を受けてきた

グーグルとEU競争当局との対立は今回が初めてではありません。2017年から2019年にかけて、欧州委員会は3件の大型審査を通じて、グーグルに総額82億5千万ユーロ、日本円でおよそ1兆円規模の制裁金を科してきました。

具体的には、2017年に自社の価格比較サービス「グーグルショッピング」を検索結果で優遇していたとして約24億2千万ユーロ、2018年にはスマートフォン向けOS「アンドロイド」を通じて自社アプリの優先搭載などを行っていたとして約43億4千万ユーロ、2019年には広告仲介サービス「アドセンス」の契約条件で競合排除的な行為があったとして約14億9千万ユーロの制裁金が、それぞれ科されました。

これら2017年から2019年の制裁は、いずれも当時のEU競争法に基づくもので、DMA施行以前の枠組みで行われた処分でした。今回の制裁はこれらと法的根拠が異なり、DMAのもとで科された初めての処分という点に大きな意味があります。欧州委員会は、旧来の競争法とDMAという2つの異なる法的枠組みを使い分けながら、グーグルの市場での振る舞いを問題視し続けてきたことになります。

2017年のグーグルショッピング事件では、グーグル側がEUの一般裁判所に控訴していましたが、この控訴は退けられ、制裁が維持される判断が示されたと報じられています。長期間にわたる法廷闘争の末にEU側の判断が支持される例が積み重なっていることも、今回のDMA違反認定の重みを理解するうえで参考になります。

アップルの5億ユーロ、メタの2億ユーロを大きく上回る金額に

DMA違反による制裁は、グーグルだけに科されてきたわけではありません。2025年には、アップルがアプリ開発者による外部購入手段への誘導を妨げていたとして5億ユーロの制裁金を科されました。同じ2025年には、SNS大手のメタも広告表示に関する同意取得の仕組みをめぐってDMA違反と認定され、2億ユーロの制裁金を受けています。

企業 制裁年 違反の内容 制裁金額
グーグル 2026年 検索の自社優遇・アプリ決済案内の制限 8億9千万ユーロ
アップル 2025年 外部購入手段への誘導制限 5億ユーロ
メタ 2025年 広告同意取得の仕組み 2億ユーロ

これらと比較すると、今回グーグルに科された8億9千万ユーロは、DMA施行以降に1社へ科された制裁金として最大です。欧州委員会は検索やアプリストアといったゲートウェイ機能を持つサービスでの自社優遇を特に重く見ており、対象事業と違反の広がりに応じて制裁額を積み増す姿勢がうかがえます。

欧州委員会でクリーンかつ公正で競争力のある経済への移行を担当する上級副委員長のテレサ・リベラ氏は、欧州の消費者にはアプリ開発者から最も良い条件の申し込み先を知らされる権利があると述べ、これこそがDMAの約束であり、デジタル市場における公正性や選択の自由、イノベーションを守るものだと説明しています。

米欧間の通商摩擦という側面も抱える

今回のグーグルへの制裁は、EUと米国の間の政治的な緊張という文脈でも語られています。米国では共和党の議員らを中心に、DMAの執行が米国の巨大IT企業を狙い撃ちにした経済的収奪だという批判が繰り返し出てきました。

グーグルをめぐっては、今回のDMA違反とは別に、2025年9月5日に欧州委員会がEU競争法違反を理由として29億5千万ユーロ、日本円で5000億円を超える制裁金を科した経緯もあります。こちらは、グーグルが広告仲介市場において自社の広告交換サービス「AdX」を、広告配信サーバー「DFP」や広告購入ツールの「グーグル広告」「DV360」を通じて不当に優遇し、競合するアドテク事業者や広告主、媒体社の利益を害したと認定されたもので、DMAではなく従来型の競争法に基づく処分です。同じ2025年から2026年にかけて短期間で巨額の制裁が相次いだことで、グーグルとEUの緊張関係は強まっています。この広告事業をめぐる制裁について、トランプ米大統領は非常に不公正だと述べ、通商法301条に基づく調査の実施を示唆するなど強い反発を示したと報じられています。

EUの巨大IT規制をめぐる摩擦は、一企業と規制当局の間の問題にとどまらず、EUと米国の通商・外交関係にも影響しうる火種になっています。グーグルが今回の制裁に控訴の構えを見せている背景には、こうした米欧間の政治的な緊張関係も影響していると見る向きもあります。

日本のスマホ新法は2025年12月18日に全面施行済み

今回のグーグルへの制裁は、日本国内の利用者や事業者にとっても無関係ではありません。日本では、EUのDMAを参考にする形で「スマートフォンソフトウェア競争促進法」、いわゆるスマホ新法が整備され、2025年12月18日に全面施行されました。

この法律は、スマートフォンの利用にとって重要性が高いソフトウェア分野、具体的にはモバイルOS、ブラウザ、アプリストア、検索エンジンについて、公正で自由な競争を促進する目的で作られました。対象となる「指定事業者」には、現時点でアップルとグーグルの2社が指定されており、両社に対して外部の決済手段や外部アプリストアの利用を不当に妨げないことなどが求められています。

もっとも、施行から一定期間が経過した時点での報道によれば、法的には外部決済やアプリのサイドローディングが解禁されたものの、実際にはアップルの場合で外部決済に伴う手数料負担が合計26パーセント前後にのぼるとの試算もあり、値下げ後の公式ストア手数料と実質的な差が小さいことから、事業者側の移行があまり進んでいないという課題も指摘されています。制度としては競争を促す仕組みが整えられても、手数料設計や実装コストの壁によって、実際の市場構造の変化には時間がかかっているようです。

EUのDMAと日本のスマホ新法は、規制の考え方や対象分野が近く、グーグルとアップルという同じ主要プレイヤーを対象としている点でも共通しています。今回のEUでの制裁事例、とりわけ検索結果での自社優遇やアプリストアでの案内制限がどう認定され、どんな是正が求められたかは、日本の規制当局が今後ゲートキーパー的事業者の行動を監視・是正していくうえでも参考になる先行事例になりそうです。

グーグルプレイの新手数料体系は日本で2026年12月31日から適用

今回の制裁の背景には、グーグルがDMA対応の一環として、すでにグーグルプレイの手数料体系そのものを見直し始めている事情もあります。従来、グーグルプレイの手数料は15から30パーセントという幅で一括して設定されていましたが、新しい体系では「ストア利用料(10から25パーセント)」と「課金手数料(5パーセント)」という2つの要素に分割されます。欧州経済領域(EEA)や米国、英国などでグーグルプレイの決済システムを利用する場合の決済手数料は5パーセントとされ、開発者はグーグルプレイの課金システムと並行して、独自の決済システムを提供したり外部サイトへ利用者を誘導したりすることを選べるようになります。

この新しい手数料体系は、米国・英国・EEA向けには2026年6月30日からすでに導入されており、日本向けにも2026年12月31日から適用される予定です。今回EUがDMA違反として問題視した外部決済への案内制限に関するグーグルの対応方針は、欧州域内にとどまらず、日本の利用者やアプリ開発者にとっても遠くない将来に直接関わってくるテーマだということになります。今回のEUでの制裁と是正命令の結果は、日本国内におけるグーグルプレイの手数料や決済の選択肢のあり方にも、間接的に影響を及ぼす可能性があります。

是正対応でホテル予約サイトへの流入が3割減少

DMAへの対応をめぐっては、すでに具体的な副作用も報告され始めています。グーグルは今回の制裁に先立つ是正対応の一環として、検索結果ページに表示していたホテルや飛行機の即時料金・空室状況といったリアルタイム機能の一部を欧州向けに縮小してきました。これについてグーグル自身が、欧州の利用者に愛用されてきたリアルタイム検索機能を取り除かざるを得なくなっている、一部の自己都合的な苦情申立者によって製品の質が引き下げられていると強い言葉で不満を表明しています。

一方で、こうした是正措置はグーグル以外の事業者にも影響を及ぼしています。宿泊予約分野のテクノロジー企業ミライの分析によれば、グーグルの是正対応後、欧州のホテルではグーグル・ホテル・アズ経由のクリック数がDMA非適用市場と比べて約30パーセント減少し、直接予約の件数も約36パーセント減少しました。検索結果ページの構成が見直されたことで、ホテル事業者自身のサイトよりも、ブッキング・ドットコムやエクスペディアといった大手仲介プラットフォームの表示が相対的に目立つようになったためとみられています。

グーグルの自社優遇を是正する措置が、必ずしも小規模事業者や個々のサービス提供者に直接的な恩恵をもたらすとは限らず、結果として別の大手仲介プラットフォームが利益を得る形になっているケースもあるわけです。DMAのような規制が意図した公正な競争環境の実現という目的と、実際の市場での力学との間にズレが生じうることを示す一例で、今後の制度運用や追加的な見直しの議論において材料になりそうです。

実際にグーグルは、是正の一環としてベルギー、エストニア、ドイツといった一部のEU加盟国において、ホテル検索の結果表示を装飾的な要素を排したシンプルな「青色のテキストリンク」形式に一時的に切り替えて試験する取り組みを行いました。検索黎明期に近いシンプルな表示形式に立ち返ることで、自社サービスを視覚的に優遇しているという指摘そのものを回避しようとする対応とみられ、今回のような制裁を受けたあと、こうした表示形式の見直しがEU域内でさらに広がっていく可能性があります。

今後の焦点は是正内容と控訴の行方

今回の制裁を受けてまず注目されるのは、グーグルが60日以内にどのような是正措置を実際に講じるかという点です。検索結果の表示ロジックや、アプリ内での代替決済案内の扱いをどう変更するかによって、利用者が日常的に目にする検索画面やアプリの購入導線が変わる可能性があります。

次に、グーグルが表明している異議申し立てと控訴の行方も焦点になります。控訴をしても制裁金の支払いや是正命令の履行自体は止まらない仕組みになっているため、グーグルは法廷での主張を続けながら、現実には是正対応を先行させる必要があります。過去の2017年グーグルショッピング事件のように、控訴の結果が確定するまでに数年単位の時間がかかることも考えられます。

さらに、欧州委員会が言及した「AIによる概要表示」「AIモードでの検索」に関する今後の協議の行方も見逃せません。生成AIを組み込んだ検索体験が急速に広がるなか、AIによる要約や回答生成の過程で、どこまでが情報提供でどこからが自社サービスの優遇にあたるのかという線引きは、今後の規制のあり方を左右するテーマになりそうです。今回は違反認定を見送った欧州委員会ですが、AI検索の影響力が増すにつれて、この領域についても具体的な行為義務や禁止事項が議論の対象になることが予想されます。

グーグルにとっては、検索やアプリストアといった中核事業の設計そのものに関わる規制対応で、金銭的な制裁にとどまらない事業運営上の分岐点になっています。検索結果の表示形式やアプリストアの手数料体系という稼ぎ方の根幹部分に規制が入っている以上、今回の是正対応が一段落したあとも、欧州委員会との間で新たな論点をめぐるやり取りが続く可能性は高いといえます。制裁金1660億円という金額自体は、グーグルの事業規模からすれば大きな打撃とまでは言い切れないという見方もありますが、DMAのもとで初めて科された制裁であることと、是正が実現しなければ売上高に連動した継続的な追加制裁が科されうることを踏まえると、今後のグーグルの事業運営やサービス設計に与える影響は、制裁金の金額以上に大きいと考えられます。

ITニュース #DMA #EU #グーグル #デジタル市場法 #制裁金